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今後の大阪市 中崎町にはカフェではなく美術館が乱立すると予想した件 2018年夏

5年 ago

32 words

提案します。みんなで美術をしましょう。

大阪市北区の中崎町地域(中崎町駅周辺2キロ半径内)には明らかにカフェが多いです。そして大手資本ではなく、個人経営の店舗が多いです。これがすぐ隣町の梅田や天神橋筋六丁目(天六)との差分であり中崎町の特徴でもあります。中崎町でこのようなことができるのは大手資本による進出が難しい土地区分であること、戦争の空襲をまぬがれた珍しい地域であり昭和初期の土地区割りが未だに残っていることなどが挙げられます。それゆえに個人経営者がカフェをつくり、新規の小規模店舗ができ、若者をあつめ、しいては大阪梅田という日本有数の利用者を誇る(JR/阪急/阪神/地下鉄を合わせると日本4または5番目の大きさ)大都会から集客ができていることは事実です。梅田から中崎町へは徒歩5-10分程度なのでこの5-10分程度を歩かせることができる魅力があれば、中崎町では商売ができるのです。

しかしその中崎町にも周辺環境の変化かから、過去のカフェのみの経営業態では難しい時代が迫っていると推測します。それはコンビニエンスストアのコーヒー販売にとどまらず、一方的に売るだけ、提供するただの商売が今難しいため、もともと難しい産業の中の一番むずかしい業態であるカフェ:飲食店の中の一番難しいカフェという業態の難易度が上がっているためです。

カフェというとスターバックスやコメダなどチェーン店が代表的となっていて、カフェを個人や零細企業が続けていくには難しい状態です。設備投資をするとよいサービスを提供できますが、それに伴いビジネス難易度があがります。

そこで私がここで提案したいのは、逆に巨大資本ではできないことをあえて突き進むことで、中崎町の店舗経営を維持し、しいては梅田という巨大都市に対抗できる魅力を中崎町エリアが有しながら、かつ利用者数の多い梅田から人を呼び続けることができるだろう(と願う)方法です。

●ご注意

ここで書くことには別にデータも統計もなにもないので、誰もが知っている事実だけドサッとならべて、ならんでみただけです。読む価値なんかないよと言われれればそれまでで、無視してGoogleにもどってくださいね→ http://www.google.co.jp

私自身が今実際共同でも中崎町でカフェを経営しているので、ここで書くことはすぐに実行が必要だと考えています。自分の店舗でも今後変化・反映していこうと考えています。

では欧米風にまず結論から。

●結論

中崎町のカフェは下記の点で突き進むべきと考えます。

・規模は追わない(1店舗とすること)
→資本競争は大手に負けるからそもそもやらない

・美術館、グッズ販売などの飲食店以外の要素を含むこと
→難易度の高い飲食業種ONLY状態から抜け出す

・顧客からの美術品提案をあえて受ける(ギャラリー仕様や設置販売をあえてする)
→特徴を出すため、変化を含むため

●そのように考える理由

順番に見ていきましょう。

・規模は追わない(1店舗とすること)
→資本競争は大手に負けるからそもそもやらない

まず、規模を追わないこと。飲食店をしようとすると、どうしても同業他社の大規模店舗にあるものを「必須」として見がちです。たとえばカフェの場合、スターバックス、コメダ珈琲。たくさんの店舗、フルサービスの接客、たくさんのスタッフ、Wifi、クレジットカードも使用できるレジ、業務用冷蔵庫、高い食器、きれいなメニュー、などなど。

私も飲食店ビジネスを始めると、周辺からのアドバイスはこれでした。他店舗の同業のチェーン店でできていることを真似するといいと提案してきます。しかしそのアドバイスは聞き入れることができません。あたりまえなんですが、なぜならば金がないからです。資本も信用もありません。阪急阪神HDは三井住友銀行と心中するくらい一心同体で経営がされていますから、三井住友銀行も必死で払います。でも個人は融資をうけることもできません。冷蔵庫一個買うと200-400万円すぐなくなります。食べログ契約すると月3-5万、年間36-60万円すぐなくなります。

素人が考えてもわかりますよね。まだ実績もないときに、もしそんなに何でもかんでも支払って、できるのであれば自分でやらずに丸投げしてお願いしてますが、それができないのは、資本力(お金)が無いからです。もつものが無いから、無いなりにどうやろうか、って考えなければなりません。考えて答えをだしてやり遂げることが経営の仕事です。サラリーマンが飲食部門を下請けに委託するのとは大違いです。この点に注意しなければなりません。

お客様からも初期のことからこのようなことばかりを言われ続けます。儲かっているのなら考えますが、お金がないからそれはできないんですね。

カフェ経営はスタートアップ(将来ユニコーンを見据えた起業)ではなく、スモールビジネス(小さいビジネス)なので、ちょっと概念はちがうかもしれませんが、結局全体に認められようとすると、どうしても他店舗(大資本)をおいかけないといけなくなり、それはできないので、自分たちのやり方を認めてくれる、何かがたりなくても来てくれるお客さまをまず見つける、まず3%以下のお客様となってくれる顧客層に満足できる店舗となることが先決です。

これはスタートアップ(起業)時にくる顧客のうち、超初期のイノベーターに相当します。

この図で見ると、ほとんどイノベーターくらいの人らですよ。アーリーマジョリティ以降の人らへは「スターバックスかコメダにでもってください、うちはそういう店ではないので」というふうに主張せねばなりません。

ただこのように説明すると、しょうもない店だとかいわれて、Googleで評価に星1つけたりします。それは顧客側が「カフェ」は自分がよく知っている「スターバックス」や「コメダ」のようなものだしそうでなければならない、と思い込んでいるからです。また「セブンイレブン」にいくと100円でのめる、とか自動販売機では100円で缶コーヒーが購入できるということを言い始めます。コーヒー=カフェの商品でありサービスだと思い込んでいるからです。

で、ここで「うちはそういう店ではない」ということを主張するために役立つのが私が2つ目の提案の「美術館またはグッズ販売」をすることです。これをするかしないかで、顧客の目が思いっきりかわります。

・美術館、グッズ販売などの飲食店以外の要素を含むこと
→難易度の高い飲食業種ONLY状態から抜け出す

ぶっちゃけ、店舗側の都合からいうと、自分のカフェを大手資本と同じ土台・判断基準で見ないでください、みることできないでしょ、と、強制的に比較できないようにしてしまう一番有効な方法です。

言わなくても誰でもわかることですが、普通のかっこつけたコーヒー屋みたいにすると、かっこつけたコーヒー屋のように振る舞う必要があります。コーヒーの価格、味、サーブ時間、おいてあるテーブルやおしぼりなど、比較対象です。でもですよ、もしあなたのカフェがゾンビの絵ばかりをあつめ、ゾンビグッズを売る店で、店の一角のスペースををつかってカフェをやってたら?だれもその店舗でスターバックスのサービスと商品を求めてこないでしょう?そんなことをする顧客のほうが場所をまちがえているとい言えます。それにそもそもそんなことを比較するようなお客様はきません。美術館・グッズ販売をするとこのこの考え方を取ることができます。

なぜ美術館またはグッズ販売をすると顧客がコメントをすることができなくなるのでしょうか?それは美術館またはグッズ販売の店舗は、どこにいってもみんな違うからです。取扱商品の種類も、ディスプレイの仕方も、商品も売り方も、立地もサービスも価格もみんな違うからです。この業界を理解するのは難しいし、専門で学習している人はまだまだ少ないです。

日本の美術館が儲かっていなくて、大手企業が趣味でやっているか、地方自治体や国立の赤字経営(であろうと思われる)公共施設が大半です。この美術品市場にに関しては日本はまだまだ後進国で、同じアジア圏でも美術品の市場は韓国や中国のほうが商業的に大きいと言われています。あちらのほうが今お金持ちが多くなっていますからね。

幸いに日本の美術館が入館料だけでべらぼうに高いので、お客様はそれに慣れていらっしゃる。美術館のようなものがあって普通にカフェの経営をしていると、カフェのコーヒーが少々高くても、高いといわれなくなります。逆に言うと、美術館をすることはそれだけ難しく、作品を準備するのも、美術館を維持するのもコストがかかることが一般的でまれだからです。

ただ、それができるようなったのは、だれもがインターネットで発信でき、通信販売で画材屋アウトソースができるようになり、美術関係者同士が連絡をトリアあったり、新しくしりあったりしやすくなった今だからこそできることです。過去であれば政府が高額の税金を使用してしかできなかったことが、ありがたいことに海外のサービスを使用することでほぼ無料で達成できるようになりました。しかも優先順番待ちや予約や、学歴、血縁差別なく、使用は可能です。有効に利用でできるかどうか、実際効果があるかどうかは、本人次第ですが。。。。

*私の予想ですが、なぜ日本では美術館市場がさほど伸びなかったという理由の背景に、圧倒にアニメ、ゲーム、漫画、アイドルなどオタク文化:民間芸術の高度発達があります。役人が用意する箱(税金設備)なのかでお高く飾る芸術品より、民間で誰もが購入でき、楽しむことのできるもののほうがよっぽど面白いからです。
*この点は文部科学省が過去禁止していた「漫画を読むのはやめよう」が現在「日本の漫画を世界に広めよう」にかわっていることを見れば、どれだけ過去の漫画禁止が文化的にマイナスであったか、理解できるでしょう。
*役人というはいつも後を追うし、未来を予測できず、失敗するし、失敗しても国民の税金でカバーしようとする傾向があるので、信用はできません。理念をもった麻生太郎さんのようなはっきりとした漫画オタク政治家のほうがよっぽど素晴らしいです。(今後自民党が推進するTPPで日本の漫画・ゲーム・アニメ・アイドルがどんどん世界進出することを期待しております)。

 

●そうはいっても変われない、いまはまだいいじゃないか

上記の解説はだれでもわかります。でもそこまでやる余裕ないし。いちいち作品つくるとか、だれかアーティストと話ししたり面倒だし。。。。

その気持はわかります。新しいことをするのは非常にめんどくさいし、特にもうかるかどうか、全くわからない状態ではやるきも起きません。自分で絵を書いたり、作品をつくっているけれど人にみせてない元アーティストなどがこのようなことをやればいいと思っています。

ただ、私は早急に飲食店のみの収益体制からは離れるべきだと思っています。それは飲食店の難しさ故です。

飲食店経営に手を出したら、その先には「地獄」が待っている http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52348 #現代ビジネス

 

今はいいですよ、ここ1-2年は元気があるし、やる気があるかもしれません。ただもっと先にこの業態をいつまでも続ける気がありますか?というと誰もが懐疑的になるでしょう。そこで私は飲食業だけにしっかり足をつっこんだままでは危ない、

今、いろんな会社が新しく飲食店を始めようとします。大きな組織、多額の資本、そして大手のコンサルティング会社と広告代理店がからんでいるので、うまくいきそうですが、カフェはほぼほぼ半数はうまくいきません。もともと難しい飲食店の中の一番むずかしい業務形態だからです。

実際飲食店は、設備がどんなによくても、他人にお金をはらってコンサルしてもらってもだめなときはだめなようです。スターバックスですら、過去東京都内の店舗をたくさん閉店したことを覚えていますか?そしてスターバックス本体にジャパンが吸収されたのはなぜか、結局利益率を考慮すると大資本からみて全く儲からないんです。カフェ産業。最近はサブウェイがブランド契約期間切れをよいことに大阪本社の企業がタイミングよく資本を引き上げて一気に店舗がなくなりました。(サブウェイ天五店もいつのまにかなくなっていたので、残念でした)資本やブランド力があっても結局儲からないんです。

それでグッズ販売小売多角経営を当たり前にすることが今後の中崎町で主流となるのではないかと考えています。そうなっていくだろうという予測ではなく、飲食店経営側として今後そうすることがいいのではないか、と考えています。

美術館、グッズ店舗はチェーン店舗化するメリットがないので、大手資本はこの業態では入ってきません。美術品は人による好き・嫌いが別れ、市場を席巻するかどうかはほぼ予想できず、しかも工業製品ではありませんから、一時的に考えをかえると別の新しい品物がすぐにできます。こんな美術品にいちいちチェーン店が資本を投入するには非効率です。

でも芸術家がグッズを販売したりする店舗とかできたら、そっちが流行るんじゃないの? インターネット上のグッズ作成サイト(SUZURIなど)が実店舗ででてきてグッズ販売してカフェだすことだってあるんじゃないの?という指摘はありますが、SUZURIの親会社のGMOなどのインターネット産業は実店舗をもつ産業にくらべ明らかに純利益率が高い稼ぎ方をしているので、経営負荷をたくさんもたないといけない実店舗経営にわざわざ進出してくる理由がないといえます。

●工業製品にも芸術の流れはきている

逆の言い方をすると、好き嫌いが別れず、チェーン店で販売することでスケールメリットを活かせるものが工業製品になります。これPC、テレビ、スマホなどはこれにあたります。

ここまで話すと気づくのですが、工業品として力を入れれば入れるほど、値段も下げないと行けないし、類似品が現れた利する確率もたかくなります。スティーブ・ジョブズさんはうまくやりました。工業製品をあたかも美術品のようにデザインし、短期間(1年)で生産サイクルを回すようにしたのです。日本の携帯電話が最先端だったころは毎年モデルを変更するといってもここまでモデルチェンジはなかったでしょう。ところがアップル製品、スマホが世界的な開発競争になってからは追加されるセンサーや、使用する材料があっというまに変わっていく競争激化になっています。日本のスマホメーカーは競争はしないと言いながら大半市場から撤退せざる負えなくなりました。アップル製品が世界中で当たり前のように使用されるようになると、工業製品にも芸術品のような要素が必須となりました。つまり、芸術性がなくなると比較され魅力がなく、製品としてアウトで市場から退出なのです。

最近なにかと芸能人も、どこの企業も芸術ネタをもてはやすのは、AIの広がりによるものだと思っています。AI投資というディープラーニングの一部の技術開発が進んだことを誤って解釈したAI投資ブームのおかげで、マニュアル通りの作業をしている仕事は本当に未来がないということがやっと日本でも理解されるようになりました。AIなんかなくても日本人の技術と心でなんとかなるとかほざいていた人ら、計算機よりもExcelよりもそろばんが大事と言っていた人たちがいなくなって、本当によかったと思っています。

マニュアルのあるしごと、わかりきった仕事はAIがやるので、自動化されるので、いらないという流れの一貫でみなさん芸術を叫んでいるのだとおもいます。

ここで行っている芸術は、他の店舗との差別化を図る意味で提案しています。その観点から言えば、AIに仕事を奪われないように芸術に走る大手企業と同じではないでしょうか。プロダクトを作らないで芸術作品や美術館を大手企業が提案するのはちょっと筋違いだとおもっちえます。それは芸術はそもそもスケールメリットがないので、個人が芸術をするのはよいのですが大手企業の存在意義を自分からつぶす芸術を推進する必要は無いのです。先に述べたとおり、量産品に芸術要素を足すのは◎です。でも量産品ではないものに、大企業がマネジメントするのは成果にならないと思います。出来上がる作品以上に、組織の存在理由を真っ先に潰しているからです。(企業でも5-10人程度なら全然問題ないでしょうがね)

●中崎町のカフェ

話をもどしましょう。中崎町のカフェはどうでしょうか?美味しいコーヒーと美味しいドライカレーでいいのでしょうか・その製品だけをねらっているとどうなるか?

そこで私が先に概要でお話したとおり、資本力では大手に勝てない零細の場合、一番狙うべきは個人ののブランド化であり、それは芸術作品を作ることに近い作業となります。結果的に見ると美術館のように振る舞うことができ、自分たちをアピールでき、提供品にその価値をもたせ、かつどんどん変化できること、開発をつねに続けていくことができること、それが中崎町の小規模なカフェが生き残る一つの要素ではないでしょうか。

●美術館

早速ですが、私も無い袖をふって、なんとか美術館をつくることにしました。もう自分の住んでいる場所を放棄して、近代美術館をつくることにしたのです。それがトニーリンの近代美術館です。

トニーリン近代美術館(大阪市北区、中崎町)

以上